南丹隕石の粉、合計８２８g です。
錆びてはいますが本物の南丹隕石の粉です。
こちらはかけらよりさらに小さめのパウダーサイズの南丹隕石になります。
南丹隕石（なんたんいんせき、国際名称：Nantan）は、鉄隕石の一種で、中国の広西チワン族自治区南丹県に落下したと記録されている歴史的に重要な隕石です。
​概要
​落下年: 1516年（明の時代、正徳11年）。古文書に「星々が北西の方角から落ちてきた」といった目撃記録が残されています。
​発見年: 1958年。隕石自体は長期間放置されていましたが、大躍進政策に伴う製鋼運動の高まりから、製鉄材料として集められた際に、高いニッケル含有量のために溶解できず、調査の結果隕石だと判明しました。
​分類: 鉄隕石（Iron meteorite）で、IAB-MG（以前はIIICD）グループのオクタヘドライト（八面体構造）に分類されます。
​総回収量: 約 9,500 kg。アジアで最大級の隕石雨の一つとされています。最大の破片は約 2,000 kgあります。
​落下地: 現在の中華人民共和国広西チワン族自治区南丹県北緯25度6分、東経107度42分を中心とした、幅8km、長さ約28kmの範囲に破片が散らばったとされています（散布域）。
​特徴と成分
​主成分: 鉄（約92.35%）とニッケル（約6.96%）の合金です。
​構造: 断面を研磨・酸処理することで、ギベオン隕石などと同様のウィドマンシュテッテン構造（Widmanstätten patterns）と呼ばれる、鉄-ニッケル合金の結晶が織りなす独特の美しい幾何学的な模様が現れます。
​その他の含有物: 炭素、銅、コバルト、そしてトロイライト（硫化鉄）などの鉱物が含まれています。
​状態: 長い間雨ざらしの状態で放置されていたため、表面は錆（酸化鉄）が激しく、良質な標本は少なくなっています。
​日本では、国立科学博物館などで南丹隕石の破片が展示されています。